『数学ガール 乱択アルゴリズム』は、無機質な数学の教科書が苦手だった人におすすめ。
この本を読んだ目的
アルゴリズムの勉強を基礎からやり直したくて数学ガールの乱択アルゴリズムを読みました。
アルゴリズムは大学の学部生時代にちょっと授業でやったことがあったけど、そのアルゴリズムを使うとなにがうれしいのかまでよくわかってませんでした。まずは概観をつかめる読み物をと思って調べたら、数学ガールは理系じゃない人にも優しいらしい。
タイトルから、お姉さんが優しく教えてあげる♡みたいなのを想像してたけど、そんなことはなく、高校生の主人公が放課後に女の子たちに囲まれながら数学の問題を解くという話でした。
面白かった内容と感想
- いきなり各種サーチやソートの解説に入らず、物語の中で「こんなことをコンピュータさんにやってもらうにはどうしたらいいんだろう?」という問いから思考錯誤を繰り返して徐々に正しい解に近づいていくので、考え方の道筋を学ぶことができる
- 数式の変換の際の省略が少ないので、数学の教科書でありがちな「なんで急にその形になった?!」ってなりにくい
- アルゴリズムの各ステップの実行回数から計算量を考えることができるので、「バブルソートは単純だけど遅くて、クイックソートは安定して速い」とかしか知らなかったのが、数式として理解できるようになる
- 10章の乱択クイックソートは数式が難しくて結果しかわからなかった
まとめ
これからアルゴリズムを勉強する取っ掛かりを探している人、学部の授業の説明では物足りなかった人、教科書の無機質さが苦手な人におすすめです。