たかのサイコロ日記

地理情報を勉強しているベルリンの大学院生が、考えていること。

Nianticの創業ストーリー。『Never Lost Again グーグルマップ誕生』の感想。

 

NEVER LOST AGAIN グーグルマップ誕生 (世界を変えた地図)

NEVER LOST AGAIN グーグルマップ誕生 (世界を変えた地図)

 

なぜこの本を読んだのか

「Never Lost Again グーグルマップ誕生」を読みました。Pokémon GOを作ったNianticがグーグルマップを作ったベンチャーに起源があることは知っていたけれど、どういう経緯でグーグルマップを作ろうと思って、次にゲーム業界に行こうと思ったのか知りたくて読みました。

学んだこと

  • Google は自社で地図データを作ったところがすごい。自社データだから変更にすぐに対応できる。Appleなど他社のマップはプロバイダーから地図データを買ってるから、変更に時間がかかる。
  • ストリートビュー用の画像から、コンピュータビジョンで道路の中央線などの情報を抽出して、交通網のデータを作ってる。
  • グーグルマップじゃなくて、グーグルアースが先にできた。
  • グーグルマップは一度グーグルローカルという名前になって、グーグルマップに戻った。
  • 最初はグーグルアースから始まったので商圏分析など法人が主な顧客だったが、徐々に一般市民にも使われるようになった。
  • グーグルアースは便利だったけれど、ベンチャー時代はマネタイズにずっと苦労していた。
  • 価値があることをやっているのをGoogleに認められて、買収されることで生き残った

感想

  • 稼げるかどうかより、面白いかどうかを基準に仕事をした方が楽しい。
  • でも、それで稼げるようになるには相当の努力と運が必要。
  • 地図データの作成は、コンピュータで空中写真と既存の紙の地図を比べて、人力でコンピュータに空中写真を基にした正しいデータを入力していた。

 → バイトで地図データの入力をやったことがあったけど、ほぼ同じ作業だったので、Google もこういう泥臭い作業してるんだなあと思った。(もちろん外注してるんだろうけど)

まとめ

空間情報のビジネスに興味がある人、大企業に買収されたベンチャーの体験談を知りたい人、Pokémon GOの開発者がどういうルーツなのか知りたい人にオススメです。